テロは悪である、という考え方はちょっとどうかと思うわけです。
テロリストも、人間なわけです。
人間であるからには、現代倫理的な建前として、人権とか、主義主張の自由を持っている事になっているわけです。
彼らがテロ行為を行うのは、彼らの主張を我々が受け入れないからです。
確かに彼らは、我々からみればちょっと電波入り気味の主義を持っていて、色々とかなり危険な人たちです。
しかし彼らの非常識っぷりは我々の常識からの判断であるわけで、
三者の視点からすれば、双方が互いに自分の正しさを主張しているだけの構図であって、
その上テロに対して、より強力な軍事力でねじ伏せようする行為は
要はテロの発想と同じわけで、正義もへったくれもあったもんじゃないわけです。
そこの所、しっかり理解した上での勝利争いだというのなら、何も文句は言わないのですが
根本的に問題を解決するには、どちらかを完全に潰してしまうか、
でなければ双方譲歩して和解するしかないのですが、テロ集団を完全に潰すのって
なんかかなり無理そうな雰囲気があるし、どちらかといえば和解で解決できる方が
なんか美しいなあと思うわけです。


何というか、その美しい解決法である和解に応じないのが、
実は我々である可能性があるわけです。
頑なに自分の正義を信じて譲らないのは、我々も同じわけです。
そしてどうもご都合主義的にその正義を利用してしまうと言うか。
「乱暴はよしなさい」と言いながら彼らに乱暴しているわけですし、
人権人権と騒ぐくせに、彼らの貧しい生活を見ながら、ちょっと
ポケットマネーから資金援助してみたりして罪悪感和らげて、
でも他国よりまず自分の国が豊かなのが大切だよね、みたいな。
経済社会も平等を主張しているように見えて、結局貧しい国から
労力を巻き上げる形になっていて、先進国人は大して働かなくても
楽な暮らしができるわけで。
恨まれるのも無理ないかもなあと、思ったりするのですよ。
こうなってしまった世界を手っ取り早く破壊できるのは、やっぱり直の暴力なわけで。