事実につける理由
実際に起こった事実(リンゴが落ちた)の原因となる理由(枝の支えを失ったから)は、
後付けのものでしかない。
起こった事実に対し、説明・解釈を求められる事がある。何故そうなったのか、と。
実のところ、理由なんて何とでも言える。視点の異なる複数の回答はもちろん、
全くの解釈誤りであっても、一見辻褄が合っているように見えれば、それは理由として成立してしまう。
理由として正当かどうかの判断を行うのは、不完全な人間だから。
訊ねる人はなぜ、理由を欲したのかと考えると、
理由を知り、事実の原理を理解することで、次に同様の現象が起こる時の結果を予測するため、
だと思う、他に何かあるだろうか。
であるとするならば、人に理由を訊かれた時にどう答えれば親切な回答となるか、が
自然と見えてくるかもしれない。