ほかほかのご飯

人の心が下らないと宣言した後に、人の心は価値があるということを書いたわけですが、
…物は言いよう、と言ってしまえばそれまでですが。


少し丁寧に自分の感覚を説明すると、人の心の必要性は、賞味期限付きのなまもののようなものです。
具体的に言ってみれば、ほかほかのご飯のようなものです。


ほかほかのご飯は、生きていく為に必要なエネルギーであったり、あるいは美味しい食べ物です。
しかし大切だからといって、いまここにあるほかほかご飯を、未来永劫とっておいても仕方ないのです。
明日必要なのは、今日食べずにおいた腐りかけのご飯ではなく、明日ほかほかな状態のご飯であり、
今日のご飯は明日には無駄なものになっていて、明日は別のご飯を新しく用意しなければならないという事です。


利用できる人の心は、今まだ賞味期限内にある人の心で、しかし手持ちの人の心は、
そのままにしておけば、一年後には殆ど使えなくなっています。
そういう意味で当てにならないものであり、信頼関係なんてものも維持できなければ、所詮はかりそめのものです。
前述の通り心を支配する事は簡単ではないので、自分が幾ら努力しても人の心が離れていくこともあります。


そういう意味で、人に期待しすぎない、依存し過ぎないという姿勢は、私は大切な事だと思っているのです。