日本のゲーム屋は世界のゲーム屋

北米の辺りで新しいゲームハードの発売で大きく盛り上がっているのをニュースで見かけるわけなのだけど、
あれを作ってるのは日本の会社なんだ、という事実を思い出すと、何だか不思議な気分になったりする。


日本よりも海外での発売を先行させてしまう会社なんてのは、もう明らかに視野がグローバルに
なっているわけだけども、本社はやっぱり日本にあって、未だに花札なんかも生産してるわけで。
しかしそのネームバリューは、例えば映画界で言うところの「ハリウッド」に類するほどの重みを
持っているんだろう。
でも日本人の感覚からすると、やっぱりただのゲーム屋ぐらいの意味でも語られるわけで。


日本人の多分多くは
自国に対して、気持ち半分程度は「かなり世界に名立たる大国と呼べる」みたいな自負を持っていて、
もう半分は、「現実には小さな島国で、問題も多く、敢えて威張るほど立派な国ではない」という評価も
持っているんじゃないかと。
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、なんかと並べると、何となく格下っぽい感じを持っていないかと。私だけなのか。


しかし、こと「モノ」に関しては、世界のどこに行ったって日本国内よりも品質の優れたものは
そうそう売っていないのだと。そりゃ厳密に世界一のものはたまたま日本に無いかもしれないけれど、
たまたま日本にある確率もかなり高いのだと。その確率はむしろ先に並べた列国に勝るほどのものであると。


日本だけに住んでると、子供のころからそういうワールドクラスの商品が身近に存在していて、
それを日本国内の企業が作ってるもんだから、ワールドクラスであることに気が付かなかったりするんだろう、とか。


高度経済成長という時代は、やっぱりそれだけ凄いことなんだなあと改めて思ったり、
日本のどこにでもいるさえないおっさん達が、そういう時代を築いたのだという事実に大きな違和感を持ったり、
そういう昔のさえないおっさんと今のさえないおっさんと今のさえない若者を見比べて、
この人たちはどこが違うのか、あるいは本質的には同じで、潜在的なパワーは今でも持っているのかとか、
日本はやっぱりすごい国なのか、それともあるタイミングでたまたま日本で全ての歯車が噛み合う瞬間が
あったに過ぎないのかとか、


色々考えたりした。