頭をかすめる疑問

作品の創作に関わる人間の努力を認める人は多いけれど、
その作品の流通に関わる人間の努力は軽視する人が多い、と思った。


「右から左にものを流すだけで金を取っている」
「支援者から創作者に贈られるべき対価を不当に割り引いている」
という批判はよくある。実際それが真実である場合も多いのかもしれない。


流通に関わるだけであっても、その労役の価値に丁度相当する金額であれば、
手数料として受け取る権利がある、とは認める人も多かろうと思う。
しかし丁度ってのは、いくらだろうか。
従業員全員が世間並みの給料を受け取れる程度の金額、という事だろうか。
作業を効率化して人員を削減した結果余剰した利益は、創作者かあるいは消費者に返還しなければならないだろうか。


消費者は流通に関わる人間に、この作品を教えてくれて有り難う、目の届くところまで運んでくれて有り難う、
この作品の創作者に生活を保証する環境を与えてくれて有り難う、と、感謝しなくて良いのだろうか。