老害

年寄りが時代遅れの発想で世の中を混乱させている状況は、やはり率直に問題を感じる。
誰かが諫めなければならないのだけれど、老害性を感じさせる老人は
組織を鎧のように固め、従わない者を排除し、強大な権限を持つための力場を構築している。
それはその本人が作り上げた物で、その本人の成果であり、権限はその本人の持つ正当なものではある。
のだけれど、しかしその存在が既に、多くの他人にとって有害でしかないケースが多々あったりするのだ。


人、および生物が、寿命というものを持っているのは、敢えてそのように進化したのかもしれない、と思った。
進化をある程度適切なサイクルで行うために、永久に生命活動を永らえる方向は目指さず、
一定期間で個体の能力が劣化していくように仕組まれたのではないかと。


老害の例は、古今東西に見られると思う。彼らがもしいつまでも健康であり続けるのであれば、
周囲の人間にとっては絶望的状況でしかない。
愚かしく、身の程を弁えず、何時までも支配の座を譲らない老人は、やはり死ぬべきだろう。
そのような進化の停滞を避けるために、生物は自らに寿命という制限を課したのかもしれない、とか思った。