結婚について、ふっと考えたのでした。
何となく私は、結婚する二人には恋愛感情があるべきだという、まあ、多分普通の考え方を
持っていたわけです。
だから、見合いや仲介組織による結婚は、どちらかと言えば邪道、などと思っていたのですが。
仮に、結婚(入籍)という手続きをごく事務的なものとして考えて、
感情は問題とせず、経済的な利点等から双方合意の上で結婚状態に移行する、
そういう形態がありうるだろうか、と。
ノリとしては、個人事業者が節税対策で有限会社を設立するようなのと似た感じで。
そんな風に考えてみると、極論で言えば子供を産むにも結婚は必須ではないし、
恋愛の延長として結婚がある必要は、必ずしもない。
そして結婚に愛がある必要も、必ずしもない。
あるいは夫婦間の営みも、事務的な作業と割り切ってしまえるかもしれない。
愛の無い環境で子供に悪影響が出るか、とも思ったけれど、
社会なんて赤の他人だらけだけど、和やかな付き合いや共同作業は出来るのだから、
あまり子供が傷つくような事はなさそうな気がする。
問題なさそうだ。


つまり、結婚と恋愛は、基本的に関係ない。
それらが切り離せないと思うのは、人の観念や常識に過ぎないのだろうと。
と、一人悟ったところで、
そんな偽装結婚のような空しい条件を飲んでくれる相手がいるとは思えないけれども。
結婚という制度がどのような由来を持っているのかは分からないけれど、
現在の結婚の社会的な意味は、世帯という単位で固める事で社会の基盤を作る、
そんな役割があるのだろう。
ちょっと斜に構えれば、結婚は恋愛を国家にとって都合の良いイベントにしたもので、
存在意義としては商業目的のバレンタインデーに類するものなのかもしれない、と思った。