徒競走

最近の小学校では、徒競走の順位付けをしないというのは、よく聞く話です。
行き過ぎた平等主義としてよく非難の対象に上がります。が、
着想自体はそんな悪いもんじゃないよなと、私は思ったりします。


別にトップになれなくても、人並みに走れる子は良いでしょう。
競争しない徒競走に批判的な人は、たぶんそんな子供のうちの一人だったのではと思います。
運動が苦手なのに無理に競技に参加させられて、両親や同級生の前で劣等生であることを晒される。
そういう子供の心にまで気を回すことなんて、だぶんしてないでしょうな。


運動ができる・体力があるということは悪いことではないですが、
まあどうでもいいと言えば、どうでもいいことです。現代においては。
他人と仲良くし、気持ちを思いやる事と、運動ができる事、どちらが大切かと言われれば、
それなりに意見は割れてくることになると思います。
ここまでして平等の大切さを訴える事も、あるいは意味のある事かも知れないです。


安易に「こういう事は悪い事だからやめよう」というのはやめよう。
最近ちょっと、そんな事を考えたりしました。
徒競走の例で言えば、
昔は足が速い事は偉い事だと思っていたので、順位付けして、1位を褒めた。
でも不平等は良くないので、順位付けをやめた。
子供のやる気がなくなって成績が下がったので、昔のやり方に戻した。
…という流れはあまりにも、進歩がなさすぎるのです。頭悪すぎです。
何もどちらかの考えを全否定する必要はなくて
競争して向上心を刺激しあうのは良い事だし、平等の精神を重視する事は良い事だ、と考えて
なるべくいいとこ取りをできるような競技の形に変えていけばいいわけです。


つか、もの凄い当然の事を言っているような気がしますが、
なんかこうムキになって今の徒競走は全然ダメダメだ!元に戻せ!とか主張する人や、
やたら昔ながらの伝統にこだわって変化したがらない人が、
結構いるような気がするのですが、どうでしょうか。