たとえ

「たとえば」と「たとえる」は使用するべき漢字が異なるらしい、と以前思った。
広辞苑には前者に「例」、後者に「喩・譬」の字しか当てられていなかったから。
でも、他の辞書を見ると後者に「例」を使っても良いことになっている。
まあ実際、自分もたぶん区別して使っていないので、それはいいやと思ったのだけれど。


「たとえ火の中水の中」の「たとえ」は、これもまた別で、「例・喩・譬」を使うのはかなり確実にNGっぽい。
これは副詞の「たとい」が変化したものなので基本的に別物、「縦い・仮令・縦令」と書くのが正しい。
とはいっても、「仮令火の中水の中」と書いて、一体誰が「たとえ」等と読むのかと思ったりもするけど。
で、しかも。「仮令(けりょう)」を引いてみると

(「仮令たとえば」の音読)
1.たとえば。たとえてみれば。
2.よしんば。かりに。
(...以下略)

などと書いてあって、なんだかワケが判らなくなってきた。


まあそれを知ったところで、今後区別して使うようになるかどうかは疑問であったりするけれど。