なぜ弱者をまもるのか(仕切り直し)

「弱者の権利は侵されがちなのでより注意して守られなければならない」のだろうと思ったわけだ私は。
理由はいくつかあるのかもしれない。
しかし、[(弱者←保護)=正義!]という図式をただ暗記して、理由を考えない人がいる。
そういう人がわりと多数存在することに対して、私は問題を感じているんだろうと思う。


図式の根拠を理解しないので、彼らはこれが常に真であるべきだと信じている。
その考え方を突き詰めると、弱者に利益を還元しない強者は常に悪で、法的な手続きを踏まずに
彼らの権利が剥奪されても文句を言われる筋合いはないとまで考える人まで出てくる。
そういう人が増えると、弱者が過度に保護されてしまう、のだ。


これは現実的には、あまり大きな問題はないとは思う。
権力を持つ人間はその力を多少奪われたところで、それがそうそう大きなダメージになることはないし、
弱者は弱者で、属性的に持っているハンディキャップを上回って余りありすぎる程の権益を
与えられることは、やっぱり普通、ない。


ただ私は、バランスが明らかに崩れている保護のされ方に対して異議が発生しないのはおかしなことだ、
と感じるわけで、
例えば北朝鮮拉致被害者家族の主張が国益に反している場合に、被害者家族を批難する声が
偏った正義観の雰囲気によって発言権すら与えられないのは、あまりよろしくない傾向だなと思うわけで。
マスメディアの皆さんも、もうちょっと率先して勇気ある報道をしてもらえませんかねえ、とか。