目上の人に使う言葉としては適切ではない、と言う人がいます。
確かに、言われてみれば不思議な言葉なのです。かしこまった言い方をすれば「ではないですか」
となると思いますが、さて。
「じゃ」は非常にくだけた表現で、自分と同列の身分の人間に対して使用する言葉です。
いくつかの状況をシミュレートしてみても、この言葉単体で目上の人間に使用することはちょっとあり得ません。
一方「です」はいかにも丁寧語で、これは逆に親しさを示す場合は全くと言っていいほど使われない言葉です。
この2つの親疎を示す表現がブレンドされて、身分的には目上なんだけど人間関係的にそこそこ
親しみを感じている人間に対して使用する言葉として浸透している感じであります。
(「親疎」という言葉はでたらめに考えて辞書を引いたら載っていました。こんな言葉もあるんだなあ)


さらに言えば、
日本語としては、文末にあるものが重要なもの、強調したいものとして解釈される傾向があります、ので、
口語→丁寧語というコンボの場合は、どちらかと言えば丁寧語の部分を強調しているのですね。
つまり、「ではないじゃんか」よりも、「じゃないですか」の方が、比較的丁寧な表現なのです。


まあそういうわけで、目上の人に使うなと言われたらもう、全く使いどころの無くなってしまう言葉でも
あったりします。