漫画について

「ジャンプの漫画はつまらない」なんていう人がいるとするじゃないですか、ていうかたまに
そういう事いう人がいるじゃないですか。
そういうの見るとちょっと何か言いたくなるわけですよ。まあ私もジャンプあんま知らないんですけど。
まずですね「ジャンプの漫画」っていう括りがおかしいと思うんですよ。おまえジャンプの漫画
最初から最後まで全部読んでるのかと。全部同じようなものにしか見えないというのなら、
そりゃあなたの漫画の見方が浅いんですよと。てゆうかそういう大雑把な括りで語れば
不正確な内容になるに決まっているのに「つまらない」等と強い言葉で断言してしまう辺り、
いい加減な発言である事は明らかで、要は対象を貶めてそれを評価しない自分がより高位の
存在である事を主張したいだけなのだろうと、そんな中立性より自己主張を優先するような
程度の人間の批評なんて聞くに値しないわけで、何ムキになってるんだ自分。


週刊少年誌ってのは、ある種漫画界の花形の舞台でもあるんですが、いい漫画が描ける環境
とはあまり言えないわけですね。まず時間がないので、細部の品質に拘る余裕が無い。
また、漫画の内容を「少年」に合わせなければならない。難しい内容やテーマは使えないし、
少年が好むような内容を盛り込まなければならない。さらには人気稼業のため、人気が
取れるような(ベタな)展開を編集側から求められるし、支持が伸びなければ作家の意図に
関係なく終了させられてしまう。


そんなんだから「つまらない」等と言われてしまうのかもですが、しかしそういう認識で
「つまらない」等と言ってしまうから私に「見方が浅い」等と言われてしまうのかもですよ。


上記のような過酷な環境であっても、それでも少年誌が魅力的なのはその発行部数の多さであって、
多くの読者がいるという事なんですね。より多くの人間に、自分の作品を届けられるという
事なわけです。作家はなぜ漫画を描くのか、「金儲けオンリー」って潔い作家もいるかも
しれませんが、基本的には「自分の作品を見せたい」「メッセージを届けたい」そういう意識が
あるはずだと思うわけです。そういう思いを持つ作家がどのように少年誌上で戦うのか、
数々の制限をクリアしながら、編集の要求仕様を満たしながら、作家性作品性メッセージ諸々を
漫画の隙間隙間に埋め込んでいくんですね。自由に描けない中で、最善の表現はどこにあるかを
時間に追われながら探していく作業なわけです。


そういう苦労をお前らわかってんのか! 子供っぽい?もっとちゃんと読めよ!真意を読み取ってみろよ!
…だから作家でもない私がいったい誰にキレているのかと。
…だってさあ。誰でも楽しめるように内容を簡単にしている所をけなしたりさ、本気を出せない所で
わかってない人に批判されてるのって、擁護したくなるやん。ねえ。なりませんか。


まあ、でも実際、ジャンプの漫画は面白くないのかもしれないですけどね。(あまり読んでないので
本当はよくわからない)