ゆとり教育」で、子供の学力が弱まっているらしい。
学校の勉強時間が減れば、それに比例して成績は下がる。
今さらになって騒いでいる人々(明白な結果が現れてきたため、以前よりも声を高めた人を含む)は、
このごく単純で予測可能な論理についてどう考えるのだろう。
もう一つ。「ゆとり教育」を行う前から既に、学力低下の傾向があったのはなぜだろう。
ゆとり教育」の理念は、正しいと私は思う。
総合教科?なるものに時間を費やすようになったのは、概ね良い傾向だとおもう。
5教科など、一つの技能に特化して到達度を測る試験では、成績向上が見えてこないのは、
当然の事だろう。まず上がるわけがない。
ゆとり教育」を推した人は、現状はまあ予測通りという感想を持っているべきでは
ないだろうか。
問題の一つは、文科省のポリシーが徹底されていないことだと思う。
ゆとり教育実現の為の具体案をもっと積極的に打ち出し、定期的にログを取り
分析・軌道修正、という手順を一定期間継続して、ゆとり教育という手法で
どこまで教育効果を上げる事が可能か、詳細に迅速に調査するべきなのだけれど。
どうも公務員な人々は、成果が上がらない事に対する危機感が薄いのが、よくない。


単なる表面的な知識で「地球が太陽の周りを回っている」と答えられる事に、
どれほどの価値があるか。
それなりの価値はある。が、なぜそういう結論に至る事ができるのか、または
その仮定からどういう議論に発展させることができるか、という事はもっと重要ではないだろうか。
子供を笑ったその大人は、その知識の意味を理解できているのだろうか。