『人がゴミのようだ。』
天空の城ラピュタが好きです。超名作だと思っています。
エンターテイメント性、とでも言うのか。
定常的にアクションシーンを絡めつつ、複線張りつつ、微妙な利益関係が発生しつつ、
複数の流れが進行しつつ、なんかそういう、数々のテクニックが駆使されていて
「面白い映画とは、こう作るものなのだよ」と、王者の風格みたいな?
全ての労力が「面白い」の為に間違いなく注がれている感じというか。
映画が始まってすぐ、海賊が旅客船に侵入してきて、銃撃戦が発生する。
普通の映画だと、最初のツカミはコレぐらいで満足してしまうのではないでしょうか、作り手としては。
ラピュタの場合は、その後無線で救援要請しているらしき男を、
いきなりヒロインらしき女がワイン瓶で背後からぶん殴る。
ではこの女は海賊の仲間なのかと思うとそうでもなく、海賊からも逃げ回った挙句、
終いには足を滑らせて飛行船から落ちる。『…つか死ぬだろ、さすがに。』みたいな。
ツカミからして、えらい強力だと思うのですが、どうでしょうか。
もう18年も前の作品になるわけですか。


たまたま木の枝に引っ掛かって助かったなんてオチだったら、単なる客引きのための
酷いハッタリになってしまいますが、これがストーリー全体の鍵となる重要なアイテムの
紹介に繋がっているため、あえて高い所から落ちるのが正当な伏線となるわけです。
ぬかりがないのですよ。