政治について考える2

続き

衆院選

次の衆院選では、民主党が多くの議席を取るかもしれない。鳩山内閣ができるのかもしれない。
その後ありがちな展開として、国民の期待に応えられず支持率が低迷→任期を待たずに解体、
というものがある。民主党マニフェストを守るとすれば官僚の抵抗があるだろうし、
自民党も死ぬわけではないから、敵は多い。仮に民主党に正義があったとして、
場外乱闘的な手段で攻撃を受ける可能性はある。
それで自民が復権して、その後どうなるだろう。
自民も根本的に求心力が無くなってるし、文字通りの政界再編が起きるのかも知れないという気もする。


今回民主党に票を入れる有権者は、今後民主党が多少のポカをしたとしても
一定期間(まあ1、2年)その活動を応援し続ける義務があるだろうと私は
思う。選挙が終わってしまえば、後から結果を変えることはできないのだから、
その程度の覚悟はもって人を選ばなければ、政治は混乱するばかりだ。

しかし自分は

うー、やっぱり自民も民主も党の栄養になるような行動は正直とれねえ。
行くかもしれないと思ったけれど、やっぱ積んである漫画を片付ける方が正しいかな…。

市民と政治家との乖離

政治に対して一言言いたいという市民は多く、世のブログにも数多くそういった
意見が投稿されている。大体次に列挙するような内容が多いと思う。

  • 盲目的な批判
  • 盲目的な支持
  • 盲目的でない意見

「そりゃどれかには分類されるだろうよ」と言われそうだけど、まあ、多い順に
並べてみたつもりである。


うまくないなと思うのは、こういった意見のある市民たちと、実在する政治家との
関係が断絶してしまっていることである。彼らは本来なら政治家のやること成すこと
一つ一つに確認を取りたいのであって、市民として政治家に干渉できる機会が
数年に一度のみというのでは、相互の関係があまりにも希薄過ぎると思う。
たとえれば、タレントとそのファン程度に親密な関係は存在するべきだと思うのだ。


ある程度好きな、よく知っていて、考えの合う政治家というものをストックしておき、
その政治家のやること・ポリシーなら信じられる。あるいは自分の思いと
反する行動を取られた時に、問い合わせができる(回答は期待できないかもしれない)
そういった、たとえか細い糸であっても繋がった状態で市民が国政と向き合うことが
できないだろうか。


現状はそのような関係でないために、批判的意見も「首相」や「党」のような抽象的な
存在にぶつけられ、実効力を持たずに雲散霧消してしまう。また、その批判も政治家の立場を
無視したものとなり、利己的であったり現実的でなかったりする。
市民と政治家とのリンクが無いために、選挙でどの党が勝ったといっても、誰に対する
支持なのか、どういう考えに対する支持なのかが隠蔽されてしまう。
(党の運営者にとってはそれを隠蔽した方が便利だろう。現に小泉政権に投じられた票が、
小泉さんの意志とは異なる目的に使用されてしまっている。)
何より、政治は市民と政治家が協調して動かすべきものであって、その信頼関係が
成立していなければ、民主政治というものは成立していないと言えるだろう。

政治の難しさ

当たり前の事だけれど、政治は難しいのである。
国政が執り行うジャンルの一つに、経済の管理がある。これ1つに注目しても、
ある程度実のある議論をするためには経済学部卒ぐらいの知識が必要であり、
本来、片手間の耳学問で太刀打ちできるようなものではないのだと思う。


それでいて、政治が管理するのは経済だけでなく、内外の治安、外交、福祉、
教育、とにかくジャンルは様々である。
実のところ、政治を生業とする「政治家」ですら、全てのジャンルに精通している
わけでは無いだろう。それが一般市民であればなおさら、だと思うのだ。


だから、一般市民は政治に口を出すな、と言いたい訳ではない、等と言うと思ったかね <おい
現実として一般論として、政治に対する理解は一般人よりも政治家のほうが遥かに深い、
これは事実だろう。今時点でも事実だと思うし、事実でなければダメである。
つまり、マスメディアやブログ等全てひっくるめて、非政治家の意見は政治家の意見よりも
より比重を軽くして耳を傾けるのが、妥当であろうと思う。


まあ、株式会社のようなもので、株主自身は経営の知識や業界の先見性が無くても、
そういったものを持っていそうな人間に資金を託すのである。自分の方が知識があると
思うのなら、自分で経営した方が効率がいいのだから。

市民が政治とどう向き合うべきか

政治家は、世に大量に存在する市民が政治に干渉するための窓口として存在してほしい、のだ。
もともとそうなっているべきなのだが、どうも多くの人はその関係を忘れてしまっている気が
してならない。政治家を雲の上か箱の中の人と考えて、単なる愚痴として数多の意見が
消費されてしまっている。実際愚痴りたいだけなのならそれでもいい訳だけれど、そうじゃないだろう。
政治に一言ある市民は、政治家を利用して政治を変えていくのだという意識を持って
現実に対処することができるはずだと思う。