金瓶梅 (まんがグリム童話)

金瓶梅 (1) (まんがグリム童話)

金瓶梅 (1) (まんがグリム童話)

電子貸本Renta!で、期間限定で1巻レンタル無料キャンペーンをやってて。
面白くて続巻が100円レンタルだったのでついレンタル可能な18巻まで読んでしまって。
18巻末では物語のキリが悪くて、調べたら19巻は単行本で出てたので買ってしまったという
なんか非常にベタなハマり方をしました。


中国の同名古典をベースにしつつ、かなりのアレンジを加えていると思われる漫画です。


単純に面白いです。
構造的には勧善懲悪ものと同類の作品として楽しめますが、しかし主人公の金蓮がこれがいわゆる善人ではなくて。
策謀をもって人を死に追いやったりする事にあんま抵抗がない。そうやって殺される人は概ね悪人ですが、
ちょくちょく善人ぽい人も混ざってたりする。
かといって悪女そのものでもなく、守るべき人間はあらゆる手段を講じて守ろうとする。
弱いものが苦しんでいればつい助け船を出してしまったりする。
「めでたしめでたし」によるカタルシスの得られ方が、(金連にとって) な作品なんですね。


何となく社会の規範に縛られ、典型的なモラルに則った解決を選んでしまう一般の主人公像を
鼻で笑うような金蓮の姿勢が、この作品の爽快さの根源であるかもしれません。


エロ描写多しですが、作品に素直に溶け込んでおり、蛇足な感じはありません。
西門伯とかいう糞爺がイケメンで困ります。
秋菊の不器用さがかわいすぎて死にそうです。